《優雅side》

今日倉庫に行くと、美波が


びしょびしょでボロボロに


なって泣いていた。


「おまっ、それ。誰にやられた」


自分でも驚くような低い声が出た。


自分の大事な人が傷つけられたんだ、腹が立って当たり前だろう。



「そんな怖く言わずに。美波、誰にやられたの?」


俺より少し優しく晴斗は美波に訪ねた


「ゆらっ、ちゃん、っに、黒蝶っのっひっめやめろってグズッみずっかけらっれたっのっ」


「は?結羅?あいつが?」


俺は信じられなかった。だってあいつは絶対に人を傷つけたりしない。


傷つく苦しみを誰よりも知っているから。


――――――でも。でも。このボロボロになっている美波が何よりの証拠だ