「やっほー!」
いつもどおり明るくドアをあけた私に向けられた冷たく鋭い
軽蔑の目。あたし、なにをしたんだろう。
「お前、美波いじめてたんだな」
「え?どーゆーこと?」
私は意味がわからなかった
「おまえとぼけんなよ!?」
「そーゆーひとだったんだね」
そこには、びしょびしょになった美波いた
「最低だな」
「ちがうっ!わたしはなにもやってない!信じてよ!」
「じゃあなんで美波はこんなにボロボロなんだよ」
「そんなの知らないっ!」
きつい言葉をあびせられるたびに何かを企んだように口角をあげる
美波がいた。
「もーいい。いいわけばっかりだな」
「お前ここから出ていけ」
「ねぇ!まってよ!」
あたしの言葉になんて耳を傾けることはなかった
――――――バンッ!
―――――― ッツ!!
隆史は女だろうが関係なく手加減なしに私をけつった。
っ。これはどっか折れたかもしれない。急所に入ったな、痛。
「裏切り者はここにはいらない」
――――――バンツ!
吐き捨てるように私に言いつけて
黒蝶は私を追い出した。
