お兄ちゃんががね、私に教えてくれたんだ



「あのなー、結羅、兄ちゃんはなー、」


「うん!」


「暴走族ってゆーのやってんだぞ!」



「なにそれ? 」


「誰かを、大事な人を守る為につよくなるんだよ。」



「なにそれ!かっこいい! 」



「はははは!だろー? 」


「なんて名前なのー?」


「んとな、青龍ってゆうんだぞ」


「せいりゅう?かっこい!!」


「だろー?」



――――――懐かしい記憶が蘇る。



私が族に興味を持ったのもきっとお兄ちゃんのおかげ。


理由はちょっと違うかもしれない


お兄ちゃんは「大事な人を守る為」だったけど


私は「これ以上大切な人を失わないため」


目的はきっと同じ「強くなる」だろうけどこんなにも言葉の重さは違うんだ ね。