アオゾラをカナデヨ

私も安斉くんを抱きしめる。

初めて繋がる鼓動。暖かい腕とふわりと感じる安斉くんの匂い。

この幸せな空気を深く吸い込むと、私の全身が安斉くんで満たされる。

好きな人の腕の中って、こんなに安心できる場所なんだ。

「なんか、落ち着く」
「え?おまえ、寝るなよ!」
「あはっ!寝ないよ」

胸に安斉くんの声が響く。こんなに近くに感じられる。

「そろそろ帰ろうか?昨日の今日で疲れてるだろ」

「大丈夫、まだ一緒にいたい」

せっかくの幸せの時間、もう少し堪能したい。

「じゃ、後少しな。これからはずっと一緒にいられるし」

ずっと一緒……?

「うん」

ずっと一緒。

ああ、ダメだ。また涙が溢れてくる。

「おい、おまえ。昨日から泣きすぎだぞ」

そう言いながらも、優しく背中を撫でてくれる。

「だって……ずっと一緒なんて……夢みたい……やっと、一緒に、いられる」

精一杯、気持ちを言葉にする。