俺はみずほの死の真相が知りたくて、学校の屋上へと向かった。

もうズタズタだった。
でも何かに突き動かされていた。
真相を探ることがみずほの供養になると思ったからだ。


其処には大勢のクラスメートが集められて居た。

俺は何かを期待していた。
でも全員が自殺の目撃者だと言っていた。


(だったら何で引き止めてくれなかった!)

俺は怒りを感じながら、現場検証を見ていた。




 その時コンパクトが反応した。


(みずほが泣いている)
そう感じた。


(此処に居る全員が……クラスメートがみずほを死に追いやった……)

俺の痛みがそう悟った。


俺は右手に携帯、左手にコンパクトを持ち目を閉じた。


俺の霊感が……
みずほの痛みを感じる。


《死ね》の文字がみずほの頭に浮かぶ。


そして、その中に邪悪な何かを捉えた。




 その時。
俺の深部が反応した。
何が何だか解らなかった。
でも……体中の神経と言う神経が集中していた。


それは覚醒だった。
恋人を失った悲しみが、俺の奥底で眠っていた霊的能力を呼び覚ましたのだった。


コンパクトが熱を持っていた。
俺はこれが全て見ていると悟った。


それを見なくてはいけない。
それが俺に課せられた使命だと思った。