「一日中病室に居ちゃ退屈だと思うから持ってきたんだ。ノートも挟まってると思う。」 「まぁ!ありがとう!ちょうど見たいと思っていたの!」 「全部は持ってこれなかったけど、持って行ってほしいって君のお母さんから頼まれて」 お母さん…ありがとう…。 教科書、参考書、ノートをそれぞれ眺めるとビニール包装されたまだ開けられていない参考書が目に付いた。 「…――これは?」 「あぁ、これはその…俺からのプレゼント」 「え?!どうして…」 「花について学ぶにはこれも必要でしょ?」