透明な青、揺れるオレンジ



「ごめん。町村さんの言ってること、ちょっとよくわからない」

町村さんは部活中、楽しそうに佐野くんと話していたはずだ。

あたしはさっき佐野くんに冷たい視線を投げかけられて、たぶん絶対に嫌われた。

それなのに、佐野くんが町村さんを置いて帰ってしまったことをあたしのせいだと責められてもどうすればいいかわからない。

そもそも、町村さんはどうしてあたしの前にいきなり現れたんだろう。

あたしの顔をしばらく見たくもなかったんじゃなかったっけ。


「佐野くん、あたしがあなたのことをわざとプールに突き飛ばしたと思ってて。それであたしはずっと佐野くんを怒らせたままなの。佐野くん、あなたのこと大切に思ってるみたいだし、どうしてひとりで帰っちゃったのかはあたしにはちょっと……」

「あたし、早瀬先輩のそういうとこ嫌いです」

「え?」

責められたと思ったら、今度は嫌いだと一方的に感情をぶつけられて困惑する。