全身びしょ濡れになったあたしを見て、町村さんが慌てふためく。
「早瀬先輩、ほんとにすいません」
「大丈夫。あたしも不注意だったし」
申し訳なさそうに頭をさげる町村さんに、小さく首を振ってみせる。
それでも申し訳なさそうに眉を寄せたままの彼女は、肩にかけていたフェイスタオルをすっとあたしに差し出した。
「大丈夫ですか?ポケットに入れてたものとか濡れてません?」
「あ、スマホ」
町村さんに言われてはっとする。
急いでスカートのポケットを探って確かめる。
浴びた水の量は多かったけれど、その時間が一瞬だったおかげか、スカートは表面が濡れるだけで済んでいて、ポケットの中のスマホは何とか無事に動いていた。
スマホのカバーにつけていた佐野くんからもらったオレンジ色のストラップも無事だった。



