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プールの入り口で待っていたけれど、佐野くんはいつまで経っても部室から出てこなかった。
「早瀬さん、バイバイ」
佐野くんよりも先に部室から出てきた高崎くんや他の部員の人達は、あたしに気づくと手を振って校門へと歩いていく。
運動場で活動をしていた他の部活の生徒達もどんどん撤収をしていって、辺りは次第に静かになる。
何やってんだろう、佐野くん。
プールの入り口の金網のフェンスに凭れて俯く。
もしかして、町村さんと一緒にいたりして……
勝手に嫌な想像をして、ひどく不安になる。
無人のプールからは表面の水が壁に当たる音が海岸に打ち寄せる波みたいにザッザッと響いてきて、一人きりで佐野くんを待つあたしの不安を煽る。



