そんな近くで見られたら、恥ずかしくて溶けそう……
「帰りたいけど……」
耳まで真っ赤にしながら答えると、佐野くんが嬉しそうににっこりと笑った。
「なら、帰ろ」
佐野くんは他の部員の人達がいる前であたしの手を堂々とつかむと、プールの出入り口へと引っ張っていった。
彼に手を引かれて歩いていると、プールの方から水しぶきが飛んでくる。
「わっ」
間一髪のところで避けると、高崎くんがプールサイドに腕を持たせかけながらあたし達を見てにやにやと笑っていた。
「いいなぁ、翠都。これから早瀬さんとデート?」
「うっせぇよ、高崎!早瀬にまで水かけんなって」
佐野くんはにやにやと笑う高崎くんを睨むと、あたしの手を引いて歩を速めた。
「ここでちょっと待ってて」
プールの入り口を出たところで、佐野くんがあたしの手を離す。



