あたしはふて腐れた顔で千亜希を見送ったあと、机の下でこっそりとスマホを隠し見る。 そしてもう一度、佐野くんからのメールを読んで口元を緩めた。 『今日、一緒に帰ろう。部活あるけどすぐ終わると思うから、プールサイドに練習見にきて』 佐野くんの泳いでいるところ、ひさしぶりに見れるんだ。 そう思うと、嬉しくて胸が高鳴る。 あたしは長くて退屈な担任の話が終わると、千亜希に挨拶もせずにプールに向かって駆け出した。