ふと足元に視線を落とすと、オレンジのアイスキャンディがふたつ。

溶けて小さな水溜りを作っていた。


そういえば、あのときも立ち去って行く彼女にオレンジのアイスキャンディを渡したっけ。

いつかもし君がその記憶を思い出したら、そこで気づいてくれたらいい。


ずっと好きだった、って。