「だって目立つ色しとくくらいじゃないと、と気づいてもらえねぇんだもん」


「は?」

彼女の笑顔を思い浮かべながらぼやくと、高崎が「意味わかんねぇ」と不満そうに首を傾げる。


「いいんだよ、わかんなくて」

俺は高崎の肩を押しのけると、軽く準備体操をして、小さな青い波を揺らめかせるプールへと飛び込んだ。