「平気。それより鞄、プールサイドのベンチに置いたんだっけ?」
「あ、うん」
彼女が頷くのを確認すると、俺はプールサイドをぐるっと回ってベンチまで歩いて行った。
その端には、彼女が行ったとおり小さなトートバッグが置かれている。
大きく開いたバッグの口から、白地にオレンジのラインが入ったタオルが覗いていた。
俺はそのバッグをつかむと、さっきと同じようにプールのフェンスを乗り越えて外に出た。
「これ?」
「ありがとう。鍵開いてなくても、フェンス乗り越えちゃえば簡単に取りに行けたね。あたしも今度からそうしよう」
バッグを手渡すと、彼女が照れ臭そうに笑う。
「いや、スカートでフェンスとか乗り越えたらパンツ丸見えだから」
突拍子のない彼女の発言に苦笑いすると、彼女がさっと顔を赤くした。
「あぁ、そっか」
口元を押さえて顔を背けた彼女の反応が可愛くて、つい笑ってしまう。



