「ただいまー」
家に着いて、私たちは2階に上がる。
「じゃ、秋斗、あとでね。」
「うん!」
私と秋斗は、それぞれ自分たちの部屋に入る。
「ふぅ~」
私は鞄を床に置き、大きく息をはいた。
それは、ため息とは違う、また別のもの。
なんだか、ずっと疲れていたのが一気に吹っ飛んでしまったようだった。
秋斗と話すことができて、わかり合えて、ホッとした。
ずっと溜めていたものが、すべて出ていったかのよう。
体が軽くなった感じもする。
よかった。
これからも、秋斗と話すことができる……本当によかった。
制服から部屋着に着替え終わったあと、ベッドに寝転んで今日の出来事に浸っていた時だった。


