妖狐と私




秋斗は一人で校門から出てくる。

その後ろを、秋斗の同級生らしき男の子たちが追ってくる。

そして秋斗の道をふさぐようにして、3人の男の子たちが秋斗の足を止めた。


「コイツとーちゃんいねーんだって!」


3人の中の一人の男の子が、秋斗に指をさして馬鹿にしたような笑いをこぼしながら言った。


「なんだよ、もう知ってることだろ」


秋斗は少し怒った口調で言い返す。


「だっせーの、捨てられたんだろ!」


 え……。


私の心臓はドクンと跳ね上がる。


「捨てられてねーよ、お父さんは仕事でいそがしいんだ」

「なに言ってんだよ、ずっと帰ってこないなんておかしいじゃねーか!お前は捨てられたんだよ!」

「捨てられてない!」

「いらない子だったってことだろ!邪魔者!お前はこの学校でもいらない存在なんだよ!!学校くんな!!」


男の子たちは秋斗に手を出しはじめた。


 うそ……

 秋斗……秋斗も、学校でいじめられてるの……?