キーンコーンカーンコーン。
授業が始まるチャイムが鳴る。
「あ、授業始まる」
私はまだ1時間目の授業さえ始まっていないのに、もう半日が経ったような気がしていた。
朝からいろんなことがありすぎて、すごく時間が経っていたように感じていたけど実際はそんなに経っていなかったということに気づく。
「行かなくていいのか?」
チャイムが鳴っていることに気づきながらまだ立とうとしない私を気遣ってくれる優陽。
「……いいの。どうせ行っても、いじめられるだけだしね。」
私はうつむきながら言った。
「それに、優陽ともっとお話ししたいしっ!」
私は優陽の方に顔を向けて笑った。
「……」
優陽はだまって私の顔をじっと見る。
え、あ……あつかましかったかな?


