妖狐と私




「……ゆうひ~?」


「そう!漢字はね、「優しい」って書いて太陽の「陽」!!それで「優陽」!どう!?」




私は左の手のひらに右の人差し指で漢字を示すようになぞってみせた。




「……「優陽」……。」


「気に入らなかった……?」


「……あ、いや。別に……なんでもいい。」


「よかった!じゃあ、「優陽」ね!」


「でも、なんでその名前なんだ?」


「……だって、私にとっては優陽は……優しい太陽のような存在に思えたから。」


「え?」


「私のこと助けてくれて、なんだか一瞬、光のある場所に出られた気がして……。だから私は、「太陽に照らされたみたい」って思ったんだ。」




 そう。


 私には最近、明るい光が差すことはなかった。


 暗くてどんよりしていて、私の世界は曇っていた。


 だけどこの妖怪……優陽が現れて、助けてくれたとわかった瞬間、私に光が差したように感じた。


 太陽のような……あたたかいものだったんだ。