妖狐と私




「なに言ってんだ?」


「へ?」




妖怪は首をかしげた。


それにつられて私も首をかしげる。




「俺は別に助けた覚えなんてねーよ。ただの気まぐれな暇つぶしだ。」




ふいっと私に背中を向ける妖怪。




 暇つぶしって……。




私は妖怪の顔を覗き込もうと少し近づくと、横顔が見えた。


妖怪の頬は……少し赤く染まっていたんだ。




 照れ……てる……?


 照れてるよね?


 絶対照れてる!




「照れてる」


「なっ……!照れてない!!何言ってんだ!!」




私がぼそっと言うと、妖怪はものすごく動揺しながらこちらに振り返って否定してきた。


妖怪の顔は真っ赤。




「お礼言われ慣れてないの??顔すごく赤いよ?」


「そんなことない!!熱いだけだ!!照れてなんかねーよ!!」




さっきまでの冷静さはどこに行ってしまったのかと思うくらい、妖怪は慌てていた。