妖狐と私




 あ、お礼言ってない!!


 どうしよう!


 もうどっか行っちゃった!?




「きっ……キツネの妖怪さん!!」


「はい。」


「うわぁ!!?」




私は立ち上がって呼ぶと、すぐに後ろから返事が返ってきて思わず驚いてしまった。




「呼んだ本人がなんで驚いてるんだよ」


「い、いや、ごめんなさい!」


「いや別にいいけど、何か用があるんじゃないの。」


「あ、そう!あの……ありがとう、助けてくれて。屋上から落ちて、自分の本当の気持ちがちゃんとわかったし……あなたのおかげだよ。あの場から逃がしてくれたのも嬉しかった。本当に、ありがとう。」




私は妖怪の顔を見てしっかりと気持ちを伝えた。