妖狐と私




「弟置いて逝くんだな、最低な奴。」









はっ。








男の口角が上がるのが見え、聞こえた言葉が胸に突き刺さった。










 そうだ!!


 秋斗……!!










「いやっ……」






私は真っ逆さまに屋上から落ちていく。







 え、なにこれ


 怖い!!







屋上が遠ざかっていく。


男が遠ざかっていく。


屋上に立つ男の姿は小さくなっていく。