「まぁいいから、アンタもそこら辺に立ってなよ」
なにがなんだかわからない。
そのあとも次々と女が集まり、その度に杏理さんは同じことを言う。
そして…、気づけばそこには私を含め、11人の女がいた。
「これは…どういうことですか?」
眼鏡をかけた、真面目そうな女が言う。
映画館前は、異様な雰囲気に包まれていた。
「すべて知ってるのは、あたしだけみたいね」
杏理さんが腕組みをしながら溜め息をついた。
「簡単に言うと、この男は11股かけてたってこと」
じゅっ…!?
バッと蓮を見ると、下を向いていた。
「あたしたちは、嘘をつかれてたのよ。
あたしは、本命の彼女はあなただと聞いていたわ、ミキさん」
杏理さんが指差すのは、さっきの眼鏡の人。


