高校二年生のとき、クラスで人気者の男子に恋をした。彼は男子の中で一番背が低かったけど、それをネタにして笑いを取るようなやんちゃで明るい生徒だった。その彼に、一生分の勇気を掻き集めて告白したら、『俺よりでかい女は無理。かわいく思えねーし』と言われたのだ。それ以来、自分は男性にかわいいなんて思われることはないんだ、と思ってた。
だから、彼の言葉がものすごくうれしい。
「鈴音さんはいつ脱サラしたんですか?」
彼はごく自然に、なんの違和感もなく私を“鈴音さん”と呼んだ。それじゃ、私も彼のこと、“涼介くん”って呼んでもいいよね?
そんなことを考えながら、彼の質問に答える。
「ほんの半年前です。三年会社勤めをして、次の新人に仕事を引き継いでから辞めました」
あ、結局歳をバラしちゃった。
「こんなことを訊くのは失礼かもしれませんけど……」
涼介くんの言葉にドキッとする。
だから、彼の言葉がものすごくうれしい。
「鈴音さんはいつ脱サラしたんですか?」
彼はごく自然に、なんの違和感もなく私を“鈴音さん”と呼んだ。それじゃ、私も彼のこと、“涼介くん”って呼んでもいいよね?
そんなことを考えながら、彼の質問に答える。
「ほんの半年前です。三年会社勤めをして、次の新人に仕事を引き継いでから辞めました」
あ、結局歳をバラしちゃった。
「こんなことを訊くのは失礼かもしれませんけど……」
涼介くんの言葉にドキッとする。


