恋の後味はとびきり甘く

 今度は私が眉を寄せる。

「はい。好きって気持ちを原動力にがんばってる人がいるんだって思うと、俺も弱音なんて吐いてられないな、と思って。前向きになる力をもらいました」

 彼にそんなことを言われたら照れてしまう。

「そんな……私の方こそ感謝してるのに」
「あなたが俺に?」
「はい。だって……ビジネスコンサルタントに相談しよう、と思ったのは、あなたと話した後だったから」

 私の言葉を聞いて、彼が右手で後頭部をなでた。少し考えるように視線を動かしてから、私を見る。

「あの」
「はい?」
「もしよかったら、今からなんか食べに行きませんか?」
「え?」
「あ、いや、唐突すぎますね。食事がダメならお茶だけでもどうですか?」
「ええと……」

 これってなにかのお誘い? それとも勧誘? 製菓専門学校生には来年度の生徒を勧誘するノルマがあるとか……?