拓也を返して。



もう……本当に笑えない……


私汚い。


綺麗に純粋に。笑えないんだよ。


宮川家
と強く太く書いてあるお墓に向き合う。



最後の問い。


「私…………あの頃みたいに笑える??」


ねぇ、拓也。

あなたと一緒にいた無邪気な笑顔で私また
笑える?


そう呟いて
拓也に背を向けた。