side 明梨



「私……帰るね」



「まって実冬!!!」



放課後
私の親友はカバンを持ち、もう帰ろうとしていた。


「どうしたの?」


「今日……今日、本当に行かないの?」


朝、聞いた質問をもう一度繰り返した。


何のことかわかったのか
実冬ら顔をしかめた。

「行かないよ……。会いたくないじゃん?」


そう呟き、彼女は教室を出てった。