数日後・・・
「お母さーん、おばあちゃーん、
暑中見舞来てるよー」
私は、ハガキを何枚か持ってきた。
ほとんどおばあちゃん宛だったけど、
お母さんに
「これ、千里の友達じゃない?」
と一枚のハガキを見せてもらった。
差出人を見て、私は驚いた。
差出人の名前は、『橋本 遊介』
その裏は、
暑中見舞申し上げますの字と、
メッセージがあった。
『千里がこれを見る頃には、
俺はもう東京に引っ越しているかな。
少ししか遊べなかったけど、
千里、元気でな!遊介』
「そっか、東京に引っ越したんだ」
知らない間に、私はそう呟いていた。
日に透かして見ると、
修正液で隠された部分の、
文字が見える。
その下が気になって、
私は修正液を剥がした。
『小さい頃にもらったあの小瓶、
今も大切にしてるぜ。ありがとな!』
そう、書かれていた。
プレゼントを渡している時の、
光景が私の頭の中に浮かび上がった。
きっと、
あの中身が、そうだったんだ・・・