「大丈夫、こないだ風邪引いたばっかりだし」





いや、そういう問題じゃ・・・




「俺なんかより、美雪さんの方が身体に良くないよね。ごめん」



そう言って傘を拾って私にさしてくれる




「引き止めてごめんね。帰ろうか」




確かに・・・寒いよ。




寒いけど・・・



こんなモヤモヤするような中途半端な状態で、綾斗くんと別れるなんて・・・やだっ。




「・・・綾斗くん家・・・行ってもいい?」




私がそう言うと、一瞬目を見開いて驚いた綾斗くん




だけど、すぐに優しく笑って



"うん"と返事をしてくれた