「美雪さ、俺等もう無理だわ。」






「えっ・・・なに言ってッ」






「美雪には美雪に合う人が他にいるよ」






「え、ちょっ亮!!りょうっ?!」






必死に声を張って引き止めても一瞬として振り向いてくれることはなく





玄関の扉はバタンと閉まった






「また・・・そのセリフ」




・・・亮っ





ーーー・・・







ーー・・






私、鷹咲美雪【たかさき みゆき】22歳






高校卒業後、今の広告代理店会社に入社






毎日、仕事仕事で嫌気刺すこの頃




『結婚・寿退社』



とか意識し始めるんだけど・・・






「亮に、振られました」




「はぁ?!」







とある6月の金曜日、12:12




お昼休みに同会社の先輩、藤井 莉子【ふじい りこ】さんとランチ中に昨日の出来事を報告