クリスマスイブは、高校は偶然にも終業式で、午前中だけで学校は終わった。

カイ先輩も夕方までは授業があるそうなのだが、はじめてのクリスマス、ということで、午後の授業はサボると言ってくれていた。


その日は朝から、待ち合わせの1時がどれほど待ち遠しかったことか!

終業式の校長先生の話の間じゅうそわそわし、教室に戻ったら時計の針ばかりを見つめていた。


生まれてはじめての“彼氏と過ごすクリスマスイブ”に、あたしはすっかり心躍らせていた。

しかし、そんなあたしの頭の中はすっかりバレバレだったようで、

お父さんからは、お泊まり禁止令と門限の確認を、朝から10回以上聞かされた。






「――あ、私服だから気づかんかった……」


待ち合わせ場所で、キョロキョロそわそわしながら待つこと5分。

カイ先輩は小走りでこちらにやってきた。


「あ……カイ先輩も私服だ……」


お互い、指を差しあって、ぷっと笑った。