私は先生の顔を見た。 その顔はさっきまでの意地悪そうな顔ではなく、少し心配しているように見えた。 だけど。 「先生には関係ない」 私はそう言い捨てると、そのまま先生を無視して靴箱へ向かった。 そう、これは私の問題。 だから、夏本さんや山本さんには言えないの。 もちろん吉澤先生にも。