「いじめられてるのは知ってたけど、かばったりしたら自分がターゲットになるんじゃないかって。 そう思って何もできなかった。 でもそれは大橋さんが言ったとおり、自分を守ることにしかすぎなかったんだよね」 女子生徒の声は少し震えていた。 「はあ!?お前ら何言ってんの?そんなこと言って、ただで済むと思ってんの!?」 案の定、グループの女子がさくらに食ってかかった。 しかし。 「俺もそう思う」 「私も」 「僕も」 クラスからはさくらの声に賛同する声があがった。