さくらの花が舞う頃に





校門が見えてきた。



あと少し。



そう思って歩くスピードを速めようとした、そのときだった。

  

「…………さくら?」



懐かしいけど、どこか聞き慣れた声がした。



はっとして後ろを振り返る。



そこにいたのは、