戸山くんがちらっと私を横目で見る。 「当たり前じゃん」 「…………」 私は何も応えなかった。 応えることができなかった。 私を励ましたり、慰めたりしてくれるのは、いつだって吉澤先生かメグや佳奈だった。 その吉澤先生には振られて、メグと佳奈は自分から突き放してしまった。 もう私の心の支えになってくれる人はいない。