さくらside しんと冷たい冬の風が私の足もとを通り抜けて行った。 寒い。 思わず顔をしかめたけど、あんなことを言ってしまった以上、今さら教室に戻ることなんてできない。 あのあと、教室を出た私は特に行くところもなく、気づいたら屋上に来ていた。 なぜ屋上に来たのか、自分でもわからない。 だけど、私の足は自然と屋上へと動いていた。 また冷たい風が吹く。