まじで俺、何やってんだよ。 さくらのために自分の気持ちを抑えるだとか、そんな偉そうなこと思ってたくせに、 結局さくらのこと傷つけてんのは全部俺じゃん。 「バカすぎんだろ、俺………」 「そうよ、やっと気づいたの?」 いきなり声がしたと思ったら、教室の入り口に結衣が立っていた。 「………結衣」 「案外、裕翔ってバカだね。 自分から突き放したくせに、今さらショック受けてんだもん。マジウケるし」 結衣がバカにしたように鼻で笑った。 「お前っ…………!」