「誘っといたくせにおせー」 窓際の席に座った先生が薄く笑う。 「ごめんなさい。こんなに早く来てるとは思わなくて」 私はそう言いながら先生の前の席に腰を下ろす。 「だって、俺が早く来ないとお前が一人で待つことになるじゃん。 生徒が一人で教室に残ってたら絶対怪しまれるっての」 私のことを考えて行動してくれたことが嬉しい。 それに、今日の先生は雰囲気がいつもより柔らかい。 この雰囲気なら、言えるかもしれない。