トントントントン…


「奈津ー、朝よー、起きなさい!!」


あたしの部屋は2階にあるため、お母さんは階段を上がって、あたしを起こしにきた。


これは学校がある日の習慣。


高校になって、目覚ましで起きれなくなり、お母さんに起こしてもらっていた。


「ぅ、ん゛、起きるってばあ゛ーー。」


そう言いながらも、布団にもぐるあたしの行動は、矛盾そのもの。


するとお母さんは、ニヤっと笑って、あたしの布団をうばった。



「寒い゛ーーっ!!!もうっ、起きればいいんでしょ?!」



「まったく…。たまには1回で起きてよ。」


お母さんの独り言を無視し、あたしは階段を下り、制服に着替えた。