「何にしても、環さんに関しては巽がしっかり警護してやってくれ」

「了解ス」

倉本の言葉に巽が頷く。

「それから…雛罌粟さん。君も不用意に1人で出歩かない方がいい。あの蓮杖という探偵を付き添わせた方がいいだろう。無理ならせめて夜間の外出は控える事だ」

「…考えておきます…」

抑揚なく答える雛罌粟。

「それと…」

倉本は美奈の顔を見た。

「美奈さん、君も気を付けた方がいい。マハルーチカは美人を狙うという話だしな」