「!!!!!」

伊庭がスラッグ弾を足に受け、転倒した。

その隙を見て、一斉に飛び掛かって伊庭を取り押さえる警察官達。

「…てめぇ」

松岡が睨んだ先には、ショットガンを構えた倉本の姿があった。

その松岡も。

「!?」

背後から近付いてきた耕介の裸絞めで、頸動脈を絞め上げられる。

「ぐっ…放せ…っ!」

背後の耕介に対し、強烈な肘打ちを何度も見舞う松岡。

バイクで転倒した傷も癒えないうちに、肋骨に罅が入るような打撃を打ち込まれて苦痛に顔を歪める。

が、耕介は絶対に放さない。

失神するか、手を放すか、根競べ。

だが、松岡も暗殺者とはいえ人間。

脳に血が通わなくなれば意識を失う。

ましてや、何発も被弾している身では。

「っ…っっ…」

脱力し、ズルリと床に倒れる松岡。

折れた肋骨を押さえながら、耕介は大きく息を吐いた。