「あのっ、実は私…………」




そこまで言って、手が空っぽなことに気がついた。




あれ、プレゼントは!?教室を出たときは持ってたよね?





まさか、さっき転んだときに落とした……………!?





目で必死に探すけど、それは見当たらない。




「君が、どうしたの………?」




俊介くんは心配そうに話しかけてくる。




もう、渡すものもなくしちゃったし………。




もし見つかったとしても、紙袋いっぱいにプレゼントをもらった俊介くんにとっては

私のなんてただの迷惑だよね…………。




「…………いえ、何でも、ありません。
助けてくれて、ありがとうございました……!」




「あっ、待って…………!」




俊介くんがひき止めるのも無視して私は教室に走った。