だから、俺にしろよ。~運命の人と恋する方法~

「ハアッ、やっと追いついた……」


「悠太ってたまにひどいことするよね!?」


走ること数分……やっと野上くんに追いついた。息を切らしている私に対して、俊介くんは苦笑いで文句を言っている。


放された手首を少しだけもったいなく思いながら歩いていると、もう学校のすぐ近くまで来ていた。


「あれ、もう学校?早っ!」



「俺が急かしたからな!遅刻しなかったのは俺のおかげだろ?」


「ううーん……?そ、そうなのかな……」


なんだか納得のいかないような俊介くん。


「そうだよ!な、葉月?」


「…う、うえっ!?」


いきなり話を振られたからびっくりしてしまった…。


「ええ~っ…で、でも、授業までだいぶ時間があるみたい、ですよ…?」