「ただいま~!」


家に帰ると、お母さんがニコニコしながら話しかけてきた。


「葉月、プレゼントは渡せたの?」


「う………うん!友達、喜んでたよ!」


好きな人に、なんて言えないから友達にあげると言っておいた。


「そう、良かったわね!」


「うん……!」


俊介くんには渡せなかったけど……お母さんに残念な顔をさせなくて、良かった。


野上くんは……私のプレゼントなんて、捨ててるかも知れないけど。


でも…………私の想いが無駄にならなくて、本当に良かった………。


明日からは、野上くんが協力してくれるし!


「お母さん。私、明日から頑張るね!」


俊介くんとの距離を、少しでも縮められるといいな………!