今日だけ借りられれば、大丈夫かー。
あたしと未来が、正門へ向かって行くと、アナウンサーらしき男の人が、あたし達に近づいてきた。
この人、知っる!朝の番組で見たことがある。
「ねえ、君達!りくの熱愛報道で、相手がこの学校にいるって聞いたんだけど、君達、知らないかな?」
アナウンサーが、あたし達に声をかけた。
「さぁー?」
未来は首を傾げると、とぼけてみせた。
「じゃあ、今日は、りくは学校に来てたかな?」
「会ってないので、わかりません」
未来は、きっぱりと答えた。
「じゃあ、君は?」
アナウンサーが、あたしの方に顔を向けた。
「あれ?君……」
アナウンサーは、眉をひそめると、あたしの顔を覗き込んだ。
やばっー!!バレる!?
「あたし達、急いでいるので、失礼します!!」
未来は、あたしの腕を掴むと、走り出した。
「あ、ちょっと、待って!君達……」
アナウンサーが叫んだけど、あたし達は、振り向きもせず、夢中で走った。
ハアハア……。
どのくらい走っただろう。
学校が見えなくなると、未来は立ち止まった。
「ここまでくれば、大丈夫か」
