フィンセはナンバー1


「琴音……。まだ、見てないのー?」

 未来は、あたしの前に雑誌を開いた。


『りく、音楽室で熱烈なキス!!』

 と、見出しに書いてあった。

『西本穂乃花と熱愛が噂になっていたが、撮影でも題材になった、とある高校の女子高生とも熱愛が発覚した』

 穂乃花ちゃんの時みたいに、大きく写真が載っているわけじゃないけど、顔には、モザイクはかけてあるけど、りく君とあたしがキスしている写真が載っていた。


 これ、あの時のだ……!!


 あたしは、持っていた雑誌を、ギュッと握り締めた。

 でも、まだ続きがあった。

『りくは以前、この女子高生と婚約していたことが判明ー』


 バレてるー!?


「琴音……。顔は隠してあるけど、これ、琴音に似てない?」

 未来が、じっと写真を見つめた。

「未来……。ごめん、あたし……」

「琴音?まさか、これって本当のことなの……?」

 未来が、半信半疑で聞いた。

「……」

 あたしは、少しためらいながら頷いた。

「えっ!じゃあ、婚約者だったってことも、本当のこと……?」

「うん……。黙ってて、ごめんー」

 あたしは、震えた手で、雑誌を未来に返した。