フィンセはナンバー1


「ごめん。今日は行けない!」

 未来には悪いけど、これ以上、直也君との約束を破れない。

「わかった……。ごめんね、急に。あたし、独りで行ってくるよー」

 未来は少し考えた後、とぼとぼと教室を出て行った。


 でも、何分か経ってから、また、とぼとぼと未来が戻って来た。

「未来、どうだった?」

「今日は、休みだったー。ここのところ、ずっと休みだったり、早退が多いみたい。本当に文化祭、大丈夫なのかな……?」

 未来は、不安そうな顔をさせた。


 りく君、仕事忙しいのかな……?


「きっと、大丈夫だよ!事務所からもOKが出たって、先生が言っていたし」

 あたしは、未来を安心させようと、明るく振る舞った。

「そうだよね!」

 未来は、大きく頷いた。 





 一週間後に文化祭が迫ったある日ー。


 ヒソヒソ……。

 朝、学校へ行くと、校内では知らない子達に見られているような気がして、あたしは、周りを気にしながら教室へ行く。

「おはよー!」

 あたしが、教室に入るなり、みんなが一気にあたしの方を振り向いた。

「……?」


 みんなの様子が変……?

「未来、みんなどうしたの?」