あたしは、無我夢中で、りく君から離れようとした。
「あいつと、別れろよ……」
「えっ……?」
りく君の言葉に、あたしは呆然としてしまった。
どうして、そんなこと言うの……?
りく君は、はっとして、あたしから離れた。
「悪いー。今の忘れてくれ……」
あたしの耳元で言うと、りく君は、さっさと、家庭科室を出て行ってしまった。
あたしは、壁にへなへなと、寄りかかった。
何かー、最近のりく君。変だよ……。
どうして、直也君と別れろなんて言うのー?
あたしが、教室へ戻ると、未来が先に戻っていた。
「琴音、遅かったね」
「ごめーん!トイレに寄ってたからー」
あたしは、わざと明るく言った。
「遅いから、りく君と何か、あったのかと思ったー」
未来は、ホッとしながら、あたしを見た。
「あ、あはは……!まっさかぁー」
あたしは、無理に作り笑いをする。
「琴音ー。りくの所に行ってたんだって……?」
直也君が、ムスッとした顔でこっちに歩いて来た。
「ごめんー。さっき、直也君に聞かれて言っちゃったんだー」
未来が、両手を合わせた。
「そうなんだ……。」
