「俺のこと、避けてないか?」
急に、りく君が言うので、あたしは背を向けながら応えた。
「そ、そんなことないよ……」
「じゃあ、こっちを向けよ」
りく君に言われて、渋々振り向いた。
「……!!」
いつの間にか、りく君が目の前に立っていて、あたしはドキッとする。
直也君との約束、守らないといけないのに……。
りく君から、目が離せない。
「どうして、俺のこと避けているんだ?」
りく君はもう一度、聞いた。
「だから……別に、避けてなんかいないし……」
目が泳いでしまう。
「あの、彼氏に何か言われたのか?」
少し考えた後、りく君は直也君のことを口に出した。
「な、直也君は、関係ないから……」
りく君って、結構、感が鋭かったんだー?
「り、りく君には、関係ないでしょ?もう、フィアンセじゃないんだし……」
「避けられてるのに、関係なくないだろ?じゃあ、どうして、そんな顔してるんだよー」
りく君が、あたしの顔を覗き込んだ。
「……」
あたしは、いつの間にか、辛そうな顔になっていた。
りく君が、グイッとあたしを抱き締めた。
「り、りく君ー!離して」
