フィンセはナンバー1


 教室の出入り口で、友達と話していた男子の先輩に、未来が聞いてみた。

「りくなら、まだ、来てないけど」


 今は、4時間目が始まる前の休み時間。


 仕事で、遅れて来るのかなー?


「来たみたいだぞ。りくー!お客さん来てるぞー」

 先輩は、ちょうど登校してきた、りく君に手を振った。


「い、衣装作るのに、サイズを測りたいんだけど、時間いいですかー?」

 未来が、緊張した顔でりく君に言った。

「ああー、OKー」

「良かった!じゃあ、家庭科室でお願いします」


 あたしと未来は、りく君を連れて家庭科室へ向かった。



 家庭科室へ行くと、早速、未来はりく君のサイズをメジャーで、測り始めた。

  あたしは、未来が言ったサイズをメモ帳に記入した。

  サイズを測り終わると、未来はあたしからメモ帳を受け取ると、

「家庭科室にあるミシン使っていいか、先生に聞いてくるから、琴音は先に教室に戻ってて」

 急いで、職員室へ行ってしまった。


 未来がいなくなった後、あたしは、りく君に背を向けた。

「り、りく君もありがとう。、教室に戻ってー」

 必要なことだけ言うと、家庭科室から出ようとした。