フィンセはナンバー1


「そんなことないですよー」

 直也君は、無理に作り笑いをする。

「ならいいんだがー。とにかく、頼むな」

 先生は、笑顔で言うと職員室へ戻って行った。


「先生の方が、乗り気みたいだなー」

 直也君は、苦笑いしながら言った。

「直也君……」

「逢わないでなんて言っといて、こんな形で、あいつに逢わないといけないなんてな……」

 直也君の落ち込んだ様子が、ひしひしと伝わってくる。

「とりあえず、実行委員の仕事で逢いに行くだけだし……。それに、直也君だって一緒なんだよ。だから心配ないって!」

 あたしは、明るくそう言った。

「……わかったー。仕事だし、区切りをつけないとな」

 直也君は、決心した顔で頷いた。




 りく君が、学校にいる日を見計らって、あたしと直也君は2年生の教室を訪ねた。

「りくー!お客さん!」

 りく君のクラスの子が、呼んでくれたけど、教室にはいなかった。

 あたしと直也君は、校内を探し回った。

「いないな……」

 校内中捜したけど、りく君は見つからなかった。


 屋上もいないし、りく君、何処にいるんだろうー?


 あたしは少し考えた後、はっとした。